今月の中旬にめでたく三十歳を迎え、めでたく脂っぽいものが本気でダメになってきましたおめでとうございます。最近冷奴とか野菜がとても美味しく感じます。毎日ぬか漬けを作って過ごしたいです。
そういえば最近は店でのライブも増えたのですが、おかげで一回一回のライブレポがまるで書けません。ついに今回のように二カ月分をまとめてしまう始末です。来月からようやく定休日を作るので少しは時間の余裕ができたらいいなあ…
そうそう、四月から日曜日を定休日にさせていただきます。お陰様で毎日お店にいても楽しいのですが、休みが無いと仕事以外の諸々の用事やらなにやらが溜まりに溜まって片付かない事に半年経ってようやく気付きました。四月からは時間を作ってブログやら連絡事項やらもう少しちゃんと更新します。あと、日曜もライブやイベント等の予約は承っていますのでお気軽にご相談ください。
さて話を戻してここ二カ月のライブのお話。
2/6 アカラ
日本では数少ない中国の古楽器・二胡のプロ奏者ユニットのアカラさん。上海のコンサートホールを埋める事のできるお二人のライブをこの距離で体感できるのは貴重なイベントでした。二胡のアコースティックでオリエンタルな雰囲気は店にとてもマッチしていましたし、その優雅な音色に店員含めその場にいた全員が酔いしれました。
2/13 YURI&Abe Rei joint live
隔月で恒例となっているシンガーソングライターのYURIさんと阿部玲さんのジョイントライブ。カバーも織り交ぜつつ阿部さんのブルージーなギターとゆりさんの可愛らしくも穏やかな歌が温かい空間を作っていました。そして定期ライブなのでいかに毎回毎回お客さんを楽しませるか、喜んでもらえるかを考えてくれているのが伝わる内容でした。次回は4/3です。
2/20 中村慎吾
ある日の深夜、ギターを担いでフラッと店に入ってきた若い男性。話を聞くとシンガーソングライターをやっているらしく、その場のノリで後日店でライブをする事に。それが中村さんでした。その日は正直実力も未知数で、若いし勢いだけでライブの数をこなしたいのかなと思っていましたが、当日ライブが始まった瞬間にそれは自分の思い違いだと認識しました。勢いだけでなくしっかり実力もあり、ビジョンも明確に持っている、情熱と技術と思考と信念をしっかり持った立派なミュージシャンでした。そのまっすぐな歌声に元気をもらった気がします。次回の話も進めていますし、これからさらなる進化を見せてくれると思います。楽しみです。
2/26 岸本&宇野ジャズライブ
以前我々が関わった中野にある川島商店街のイベントに出演してくれたジャズギタリストの岸本さんが、店でもライブをやりたいと言ってくれて実現しました。若手実力派のトランペッターである宇野さんとのデュオでしたが、本当に素晴らしいライブでした。元々ジャズ系のミュージシャンの友人知人は多かったので、彼らが気軽に演奏できる場をと考えて作ったのがこの店でした。そういう意味では念願のジャズライブだったので個人的にも嬉しい限りでした。そして想定通り店の雰囲気にもマッチしていましたし、素敵な空間になったと思います。4/9にも予定されていますので是非。入場無料ですのでお気軽にどうぞ。
3/25 Travis White
店員二号の旧知の友人であるギタリストTravis Whiteさんのライブ。五反田で音楽学校を経営されていたりもしますが、本業はプロギタリストです。この日思ったんですが、本当に上手い人って上手いのが分からないくらい難しいフレーズを自然に弾くんですよね。だから押し付けがましくないし、フラットにちゃんと曲を楽しめます。さらにゲストボーカルやギタリストも招いてパーティ感のあるライブでした。あとお国柄もあるのか「ライブを観る」ではなく「みんなで楽しむ」って雰囲気でした。日本以上に音楽が身近に根付いているんだろうなと感じました。
3/26 なんかのBAR
この日はDJクラブイベント。Travisさんのライブの翌日、ガラッと毛色の違うイベントでした。意外と中野にはライブバーは無いらしく、主催者のDJくまさんがイベントをできる場を探していたところ、この店に来てくれました。そして程よいキャパと音質を気に入ってくれてイベントをやる運びになりました。当日は大盛況でしたし、なによりこの振れ幅の広さが当店の良さだなと嬉しく思いました。
で、ここからが今回の本題なのです。
音楽活動をされてる方々を見て、これも一つのブランディングだなと思うのです。やりたい事、求められてる事、それを鑑みて自分自身という商品をどう売り込んでいくか。これはまったくもって飲食店のブランディングと変わらないんですよね。
で、ウチの店はどうなのかと。目指すものはあるのか、ちゃんとコンセプトはハッキリしているか、ニーズをちゃんと読めているか、それに応える事はできているか、その上で独自のものを持てているか、それをしっかり発信できているか、考えていくほどまだまだだなと思うわけです。
ウチの店はオーセンティックなバーではないし、かと言ってガチガチのライブバーでもありません。そもそも店員自体がバーテンダーでありミュージシャンでもあります。それが独自性があるとも言えるし、曖昧とも言えます。このフワフワとした何かを確固たる個性として洗練させていくにはどうすればいいか。そんな事を店でライブをやるミュージシャン達を見て考えるのです。
やっとこさ開店から半年が経って裏側の諸々は落ち着いてきたので、ここで一度改めてその辺の事を考える必要があると思います。この街で長く愛される店になるために。
ところで本当に反省をしているのですが、今回のブログはまったくオチがありません。とりあえず春に乾杯。